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13-10/作品制作のワークフローおさらい
......と、デザインの教科書には、こんな手順が載っています。
本音を言うと、この順序にとらわれる必要はないと思っています。むしろ、順序どおりに行かないのが、人生ってもんです。
けれど、プロになると事情が変わってきます。
どうしても時間以内に物を作らなくてはならない!
そんなことが毎日起こります。
「こういう手順を踏めば、とりあえず、妄想を形にすることができる」という必勝の行動のパターンはどなたでも持っていたほうがいいんじゃないか、と考えます。
体調が少しぐらい悪くても、時間がかけられなくても、とりあえず、これをすれば一定のクオリティーの物は作れる、とりあえずは人に喜んでもらえる、という必勝法。
学校や教科書で教えようとしているのはこの「定石」ってやつです。
自分なりの勝ちパターンがまだ身に付いていない人は、とりあえず、だまされたと思って、上の図のように仕事を進めてみてください。
授業で言ったことと同じことを言っているのですが、最初は難しくても繰り返すことでこれは身に付きます。
でも、読んだだけではだめです。やってみないことには、どんなに頭で理解しても、物は作れるようになりません。
そのへん、「鉄棒の逆上がり」とか、「自転車に乗る」とか、「浮き輪なしで泳ぐ」のと同じです。
Just do it.
ナイキのコピーですが、ほんとにいい言葉です。
物を作ることに慣れて、いつでも制作体勢に入れるパターンが身に付いている人は、自分の流儀で進めてかまわないと思います。
わたしだって自分で自由に作っていいものに取りかかるときは「コンセプト」なんて最初から決まってない場合、あります。
作り始めてから右往左往することだって、いまだってよくあります。
むしろ、
こんな感じつくりたい!
こんなふうに人に喜んでもらいたい!
そんな衝動が先にあって、あとから理屈はついてくることのほうが多いかも。
考えてみれば、物を作るときって、妄想している時間のほうが長くて、
PCをオンにして作業をするのは、ずっと後だったりします。
また、実際のPC作業でなくて、素材集めや素材作りのほうが、作品のクオリティーには重要だったりします。
素材の質が上等(写真そのものがきれい、フォントの形がいい、出てくる物のかたちや色がきれいなど)だと、PCの作業ではあまり手をかけなくても充分きれいだったりもします。
素材選びの段階ですでに、作品作りがクライマックスを迎えてしまうことすらあります。
PCを使わない時間のワークの重要度はとても高いのです。
さあ、勇気を出して、紙と鉛筆。落書きでいいので、アイデアをだすところから始めましょう!