7月4日(金)・7日(月)の授業復習ノート

本日のポイント

本日の素材ダウンロード

11回目の授業内容です。しっかり復習しましょう。
■選択範囲の取り方
 今日のポイントは「選択範囲」です。
 前回は①「パス」を作って保存し、選択範囲を作る方法と②「自動選択ツール」を使って選択範囲を作る方法を勉強しました。
 今回は③「クイックマスクモード」の使用法を勉強します。
 クイックマスクモードに入る前に④「なげなわツール」や⑤「色域指定」で、おおまかに選択範囲を作っておいて、クイックマスクモードで修正します。
 ペンツールや自動選択ツールが使用できない場合のとっておき方法です。

最終課題提出要項ダウンロード
・今回から数回に分けて、JRお茶の水駅110周年記念ポスターのデザインを進めます。
・制作するポスターは駅に貼られます。駅のポスターには何が書かれているのか?実際に駅に貼られているポスターを観察してみましょう。
・宣伝する「JRお茶の水駅」がどんな場所であるかを知ることが必要です。JRお茶の水駅について調べてみましょう。実際に駅に行ったり駅の周りを歩いて取材します。構内や電車、線路などをじっくり観察してみてもよいでしょう。
・どんな役割の駅ですか?どんな人が多く使用しているのでしょうか?
・広告のテーマは「JRお茶の水駅110周年」もしくは「JRお茶の水駅でスマイル」です。

■観察&結果をまとめる
1:ポスターは駅に貼られます。駅の様子はどんなでしたか?
2:JRお茶の水駅はどんな人に利用されていましたか?時間によっても違うはず。
3:駅はどんな役割をしているのでしょう?ポスターは役目を担う駅を応援します。
4:見た人がポスターを見たときになんらかの「マインドチェンジ」を起こすようなメッセージをこめます。   どんなメッセージをこめたらよいでしょう?

第十回目の宿題■JRお茶の水駅ポスターのラフスケッチ
 ポスターの「ラフスケッチ」を描いてきましょう。

*この課題のラフスケッチのきまり。
1:ざっと、おおまかな線で描く。あまりくわしく書き込まない。(人物ということがわかれば、顔まで描かなくてよい。絵が描けないひとは「大体この辺にこれ」と、大まかな領域を丸や四角を組み合わせて表現し、言葉をそえるだけでもよい。)
2:色を使わない。
3:パソコンを使わない。
 デザインの仕事は大人数のグループワークで進められることがほとんどです。ラフスケッチは仕事の一番最初に作られます。かかわる人たちに共通の完成イメージを伝える役割りがあります。
 制作の初期段階で、細かいところまではっきりイメージを決定してしまうと、あとで仕事が進めにくくなる場合があります。
 細かい部分への「こだわり」が強く出てそれにとらわれすぎると、「良くなる」選択肢が出にくくなります。作りながらもいいイメージに進化していけるよう、最初はなるべく大まかな印象のみをささっと、簡単に描きます。

ラフスケッチシートダウンロード(授業時に用紙は配布しています)

ラフスケッチは次週授業開始時に集めます。

11-01/投げなわツール

「01nashi.psd」を開く。別名で保存しましょう。「なげなわツール」と「クイックマスクモード」を勉強します。
・投げなわツールとクイックマスクモードを使い、なしの画像を選択しましょう。
・投げなわツールは大ざっぱに選択をとるときに向いています。
・一筆描きの要領で、なしの周りをドラッグします。
sentaku08.jpg
・おおざっぱでよいです。それから、曲がってしまってもよいです。とにかく、終点を始点に重ねてください。
*始点と終点が重ならない限り、ずっと、線が切れないという、やっかいなところがあります。毛糸がからまったような状態にこんくらがったら、とりあえず、始点にカーソルを合わせましょう。
・囲んだ部分が選択されます。
・Shiftを押しながら囲む→範囲を追加。
・Altを押しながら囲む→範囲を削る。

11-02/クイックマスクモード

・クイックマスクモードは選択範囲を修正するだけのための画面モードです。
・投げなわツールでとった大雑把な選択範囲をクイックマスクモードで修正してみましょう。
1.[マスクモードに切り替える]選択をしたまま、 ツールボックス下から3番目右側のボタンをON。
 ※選択範囲だけが白く、選択範囲外には赤いマスク(デフォルトは赤、好きな色に変更できる) がかかった状態として確認できます。
sentakuhani09.jpg
 ↑ マスクモードに入った状態 ↑ブラシで加筆、修正ができます。
2. [ブラシツールを持つ] ブラシの先端をハードブラシにしましょう。
 塗り色を示すカラーボックスが黒、背景が白に自動的に変わっています。
4.[マスクの修正] 選択範囲外を黒で塗りつぶします。
 ※黒で塗るとマスクが追加されます。白で塗るとマスクが削られます。
 ※Ctrl+Xキーを押すとブラシ色、白と黒が入れ替わります。
5.[マスクモードから抜ける] ツールボックスの下から3段目左ボタンを押すと通常のモードに切り替わります。→マスクの形に選択範囲がとられています。
6.[選択範囲の反転] Ctrl+Shift+I。「なし」が選択される。
・元の画像とペーストによって新しくできたレイヤーの間に「新規レイヤー」を作り、このレイヤー選択します。
・Ctrl+A 新規レイヤーを全面選択。
・描画色に好みの色を選択 →Alt+Backspace(描画色を塗る)

11-03/色域指定

「03beer.jpg」を開いて別名で保存しましょう。
・「選択範囲」メニュー 「色域指定」を選びます。ウィンドウが開きます。
・許容量に「127」と入れ、ダイアログ画面中のスポイトを選択し、ビールケースの部分をクリックしましょう。
 ダイアログ中の画面欄の白黒画像が、「ビールケース→白、他→黒」に分かれます。
・白い部分が選択範囲 黒い部分が非選択範囲となります。
 ※ダイアログ中の許容値のカーソルを上げると、白領域(選択範囲)が増えます。
・カーソルを動かしてビールケースがそのほかの部分と、なるべくくっきり分かれる値を探しましょう。
 ※+のついたスポイトは選択範囲を追加です。
sentaku06.jpg
・OKボタンを押すとビールケースが選択されます。
・なげなわツールを選択し、Altキーを押しながら、いらない選択範囲を囲むと、余分な選択範囲だけが解除されます。
※Altキーを押しながら選択すると「選択範囲の削除」です。
・イメージメニュー →色調補正 →色相彩度。
・彩度のスライダーを動かして、赤いビールケースをピンク色にしてみましょう。
sentaku07.jpg
※「色域指定」は自由選択ツールと似ていますが、自由選択ツールはつながった選択範囲しか作れません。
 色域指定は、選んだピクセルから、指示した色域を画面全体からピックアップします。
 つながっていない領域+似た色を選択したいときには色域指定を使うとよいですよ。

11-04/黄色いバイクを赤いバイクに加工する「色域指定」

・「03mask」の中の「01mortorcycle.jpg」を開き、「赤いバイク」という名前で本日のフォルダーに保存しましょう。
・「選択範囲」メニュー「色域指定」。スポイトでバイクの黄色い車体部分を吸い取ります。色域指定をOKすると、スポイトで吸った色を基準に、指定した範囲の色が選択されています。
bike_hikisou7.jpg
・ツールボックス下部のマスクモードボタンを「オン」にします。
・こちらは「クイックマスクモード」です。「レイヤーマスク」と同じ、「白〜黒しか塗れないモード」です。選択範囲を編集する世界です!
bike_hikisou6.jpg

・バイクの車体以外の必要ない部分を白ブラシで塗りつぶし、穴を埋めていきましょう。(削除したい部分を白いブラシ 追加したい部分を黒いブラシで修正)
bike_hikisou4.jpg
・選択範囲が取れたら、クイックマスクモードのボタンを「オフ」にして、「通常のレイヤー」に戻ります。

bike_hikisou3.jpg
・調整レイヤーをかけるために、「背景レイヤー」を「レイヤー0」にします。(背景レイヤーにはロックがかかっています。)
bike_hikisou5.jpg ・バイクのレイヤーを選択して、レイヤーパレットの下部の調整レイヤーボタンを押します。
bike_hikisou2.jpg
・「色相」を選択します。
・色相を調整して、バイクの色を変更したら保存
bike_hikisou.jpg

11-05/ポスターを作る研究

JRお茶の水駅110周年の記念ポスターを作ります。
ただ作るだけではだめです。ポスターはポスターの役割を果たさなくてはなりません。
このポスターは広告です。
広告?なにそれ?
アドバタイズメント?宣伝?ポスターとはなんでしょう?

JRの広告、というものを研究してみましょう。広告、いぇい!

広告にはいろんな形があります。
・テレビコマーシャル
・インターネット動画
・メルマガ
・ダイレクトメール
・フライヤー
・電車の中吊り広告
・タクシー広告
・ポスター
・雑誌
・新聞
・フリーペーパー
・ビルボード
広告を載っける印刷物や場所のことを「媒体(ばいたい)」と呼んでいます。
広告は媒体を介したもののみをさすのではありません。評判や口コミ。これだって、宣伝として利用されています。広告を仕掛けたり、広告主と物を作るクリエーター、それから、媒体をもっていて、スペースを広告として使ってもらうことで収入を得ている人たちをつなぐのが「広告代理店」さんです。

話をもどします。作るものは広告で、載せる媒体はポスターです。
この課題はポスターを作る、とも、広告を作る、とも言えます。

広告を作る、というのは、ただ、好きに物を作ることではありません。(ここが「アート」とは違う!)
商品を知ってもらうという使命があります。わかってもらい、覚えてもらう。
例えば。
*お茶の水駅でポスターを見て、ちょっと元気になる。何かを発見する。
→ポスターの場所を確認する。あるいは、ポスターの世界を想像する。→
→お茶の水駅が好きになる。→駅を丁寧に使おうと思う。→駅全体が素敵な駅になる。
 即効の経済効果を期待するものではありませんが、駅や交通機関がいままでどんなふうに人を元気づけてきたかを過去の映像やポスターの画像を見て感じましょう。

広告の使命
1 JRお茶の水駅のありのままの姿を知ってもらう(再発見
2 いいイメージを持ってもらう
3 JRお茶の水駅全体を活性化する 美しくする

↓授業中に見た参考動画
カンヌ国際広告祭で金賞を受賞! 九州新幹線CM
JR東日本 20周年 新幹線YEAR CM
いいなCM JR東海 X'mas Express 深津絵里 1988
銀河鉄道999 op ゴダイゴ特別編集THE GALAXY EXPRESS
きっと旅に出たくなる。青春18きっぷのキャッチコピーまとめ
ポスターというものの見本
タイポグラフィーポスター

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