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11-06/どこまでがPhotoshopの仕事か?印刷用原稿作成手順

*印刷物の原稿を作るとき、どこまでをIllustratorで作成し、どこまでをPhotoshopで作成すべきでしょうか?仕事の配分を先に決めます。
 Illustratorを使った方がきれいで効率がいいもの、Photoshopを使った方が良いものの区別がきちんとできているかどうか?を判定基準に入れます。

■「Illustrator」で作業すべきもの→ベクター画像
 Illustratorはパスとアンカーポイントで支えられたベクターを作成するのに適したソフトです。
 ベクター画像は、データ量が軽く、拡大縮小などの加工をしても劣化しません。
 精密でクリアに印刷されなくてはならないものはIllustratorでデータを作ります。
・トリムマーク
・ロゴマーク
・フォント
・線や図形(濃淡やかすれのない、均一の色面を持つ画像)
 線や図形をPhotoshopで作るとデータ量が大きくなります。

 また、画像の面積を拡大したり縮小したりして、大きさを検討するレイアウト作業もIllustrator上で行うと便利です。
 
■「Photoshop」で作業すべきもの→ビットマップ画像
・写真 イラストを撮影したもの
・グラデーションや色の濃淡の変化がある表現

■IllustratorにPhotoshopで作業した画像を配置するときのきまり。
1画像が完成したらいったん上書き保存。その上で別名保存をする。ファイル形式は「.psd」。
2画像解像度が足りているかどうかをもう一度、調べる。
 (足りないときは350ppiでもういちど作り直し。)
 Illustrator上で大きさを変更した場合は、画像がレイアウトされたサイズを測る。Photoshopにもどり、300〜350ppiの状態で、なるべく原寸大(あるいは少し大きめ。120%ぐらい)の大きさに画像解像度を変更する。
3レイヤーを統合する。
 (レイヤーが分かているととても重い。それと、印刷時にトラブルの原因になりやすい。)
4カラーモードをCMYKに変換する。
 「イメージ」→「モード」→「CMYK」
 ※RGBとCMYKでは色が少し変化します。鮮やかな緑やオレンジは彩度が低くなる傾向にあります。変換後に、色調補正をしてもとの色をなるべく復帰後に保存をしなおすこと。
■Illustrator上での仕上げ。
・以上の加工をした上で、Illustrator上に配置しなおす。大きな画像なので「リンク」にチェックを入れる。
・このIllustrator書類と画像(.psd)の位置関係を同一階層上に保つこと。
・文字はすべてアウトライン。地図の中の単語もアウトライン化を忘れない。
・ドキュメント上からもドキュメントの外からも余計なオブジェクトやポイントを消去する。
■データをCDに記録するときの注意。
・IllustratorとPhotoshopの位置関係を崩さない。リンク切れがおきないように。
・焼きっぱなしにしない。かならず「ファイナライズ」をする。