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2018年05月10日

05-01/映ってるものをなかったことにする修正

写真の見栄えをよりよくするために「修正」することを「レタッチ」と呼んでいます。
フィルムと光で写真を紙に焼き付けていたアナログ時代、レタッチは筆や修正ペンで上から加筆したり、写真を現像する際に、光を長く当てたり、反対に遮光したりして調整していました。
レタッチはPhotoshopの重要な役割の一つです。
「写ってしまったパーツを最初からなかったかのように消す」というレタッチを体験してみましょう。

05_01ita.jpg

配布した本日の教材画像の中から、「01wall1.jpg」を開きましょう。

①画面の大きさをチェック。
画像解像度をチェックします。
画像解像度とは画像の大きさのことです。
「イメージ」→「画像解像度」
この画像の大きさは1200×800pxであることが確認できました。

もしも1200×800pxよりも大きい場合はパネルに1200×800pxと入力します。
OKを押すと、画像サイズは小さくなります。

05_04retouch01.jpg

②レイヤーを複製する
背景レイヤーをつかんで、レイヤーパネル下辺の「新規レイヤー」アイコンにドラッグしましょう。背景レイヤーがコピーされます。
レタッチ作業をする際、作業後と作業前がどのくらい変わったか、効果を比べながら進めると良いのです。
そのために、レイヤーをコピーして、下のレイヤーを最初の状態で残し、上のレイヤーに手を加えていきます。

05_05layer_copy.jpg

③psd形式で別名保存
オリジナルの画像を取っておくため、必ず別名保存します。
Lessonフォルダーの中に本日の日付のフォルダーを作り、保存先にします。
ファイル形式は「.psd」を選択しなくても、レイヤーが2枚以上になると「.jpg」という拡張子が「.psd」という拡張子に変わります。
※「.jpg」は複数のレイヤーを保持できないファイル形式です。レイヤーが複数生まれると、自動的に「.psd」で保存されます。

③選択範囲を作る、選択する
木目の一つを投げ縄ツール、もしくは多角形選択ツールで囲みます。
多角形選択ツールは、クリック(投げ縄ツールであればドラッグ)した軌跡に、細い線がでてきますから、かならず始点と終点を重ねるように(クローズパス状に)します。
修正したい箇所を囲むと選択範囲が生まれます。

メニュー→「選択範囲」→「選択範囲を拡張」→「1px」と入力
メニュー→「選択範囲」→「選択範囲をぼかす」→「1px」と入力
※選択範囲がくっきりしていると、修正結果がばればれになるので、まわりをほんの少しぼかします。

05_02retouch.jpg

④コンテンツに応じてぬりつぶし
編集メニュー→「塗りつぶし」→「コンテンツに応じて塗りつぶし」
うまく消えたようでも、色のなじみが不自然な場所ができたら、スタンプツールで修正します。

⑤コピースタンプツール
スタンプのアイコン。
ブラシツールとおなじように、筆の先の大きさと硬さを選んでしようする。
シミの大きさをうまくカバーする大きさのソフトブラシを選択すると良い。
 1最初、移植したい色の場所を選んで、Altキーを押しながら、クリックする。
   (これで、インクのサンプリング準備完了)
 2次に消したいシミの上で、なにも押さないでクリック。
   (先に採集した部分の色が移植される)
スタンプは何回か押して試してみよう。
※間違った場合はCtrl+Alt+Zで、動作をもどそう。2アクション以前の動作にさかのぼってもどることができる。
05_03stamp.jpg


⑥パッチツール
つぎはぎのアイコン。絆創膏のアイコンの裏にある。
05_06pachi_tool.png
パッチツールで、修復したい部分を囲むと選択範囲と同じ点で囲まれる。
その範囲をパッチツールで移植したい部分までドラッグ。
マウスを離すと手放した箇所の色が最初にドラッグした部分に移植される。
縁は、ぼけていて、境界もうまく馴染むが、不自然なしみができることもある。
スタンプツールを併用して、きれいにする。