13-02/本の丁裁を決める
丁寧にデザインし、きれいな造本が成功していることは、もちろんすばらしい仕事として評価しますが、簡単な製本だからといって低く評価するわけではありません。
「お金をかければいい」ってものじゃないのがデザインの世界の常識です。安いコストで、すてきなアイデアで、どれだけ内容を引き立てる設計ができるか?が、日夜しのぎをけずって開発されています。
内容を進行しながら、どのような仕立ての本にするか、全体の仕上がりのイメージを常に意識します。
・大きさ
→大きい本は出力は費用がかかります。
表裏印刷は成功の確率が低いので、紙大も出力費も
3倍かかると思ってください。
・手触り
→紙の選択もデザインの一部です。
紙のショップに行って、実際に紙を選んできます。
出力紙は紙の目が本の背に対して垂直に走っていることが多いので注意です。
A3の紙を半分に切って使用するなど、本の背に対して、
紙の目が平行に走っている紙を選びます。
・表紙のイメージ
→ハードカバーは「本のパッケージ」。
内容に合った、紙の質や色、を選びましょう。
→また、見返し紙は本文と表紙を視覚的にも
構造的にも繋ぐ重要な働きをしています。
見返し紙をつけましょう。
このときにも紙の目を間違えないようにしましょう。
装丁にはいろいろな方法があります。下の3つの方法を参考にジブンに合った方針を決めてください。
内容に合った形で「ぜったい完成させること」がいちばん大切です。
- 折り本
- 糊や糸を使わない折ることによってページを作る本です。最初に作った「ぱたぱた絵本」の方式です。
- 平とじ
- 12回目の授業のデモンストレーションで作った本のように、ページを重ね、目打ちで穴をあけ、糸で綴じ合わせる本です。
- 張り合わせ製本
- 2冊目に提出をした本のように、見開きの状態で紙を出力して内側にページを折り、ページとページを張り合わせて仕立てる本です。のどまで開くことができます。
- 折り丁製本
- 8ページあるいは12ページ、16ページを一組として、折り丁用にページを面付けして出力し、のどを糸でかがります。この製本法ものどまで開く本になるため、たくさんのページ(50ページ)をもつ読み物におすすめです。
投稿者 yone : 2012年01月13日 10:10