11-08/グリッドデザイン|手順まとめ

■第一段階|内容の分類と格付け
 まず最初に、コンテンツの持つ特徴とプロダクション上の重要度を評価します。
 グリッドはいったん完成するとあとから変更が効きません。
 コンテンツの特性、情報がどれくらい多彩か?画像の質や数はどの程度であるか?などを計算に入れてグリッドを組み立てます。
  コンテンツをグリッドに収めるときによく起きるトラブルの一つに、「入り切らない」問題があります。桁外れに長い行(人や商品、ブランドの名前とどに多い)やトリミングが必要な画像、区画内にうまく収まらないコンテンツ(どうしょーもなく長いインタビュー)など、です。これらをどう処理するか?
 残酷にクールに、余分な物を切り捨てることもありますし、出っ張ったところのみに特別ルール(フォントの大きさやコラムの大きさを変えるなど)を設けることもあります。
 でも、こういうことにならないように、米澤は、下の二つを心得として実しています。
①コンテンツを区分ける際になるべく同じ分量になるようにする。
 足りないときはコンテンツを増やしたり、他の項目に吸収合併。
 多いときには削ったり、ページやコラムを新たに増設。
 会社やグループの班分けやキャスティングと同じですな。
②多いものから決める。長いところから仕事を始める。
 大は小を兼ねる、です。
 大きいものが入る場所には、小さい物も納まります。
 小さいところから始めると、大きいものが入らない!とあせることが少なくなります。荷物を車に積めたり、スーツケースのパッキングなんかと同じ理屈です。
 コラムのデザインは、当然、「いちばんでかく見せたい図版→いちばん分量の多い本文→いちばん強い見出し→キャプションなど極小の文字→真ん中の見出し」という順で決めます。
■第二段階
 グリッドが規定する補助線にしたがって、コンテンツを実際にレイアウトします。ですがちょこっと注意点があります。

 グリッドは精密な基準ではありますが、そこに配置する要素を絶対服従させるものでありません。
  グリッドの役割はデザイン全体の勢いを損なうことなく、「紙面に統一感を与えること」です。それをお忘れなく。
 ですので、臨機応変でグリッドに手を加えながら進みます。

 また、あまりたくさんグリッドのバリエーションをあまりに増やすのも、よろしくないです。
 たくさんのグリッドを作るのは、お台所にあんまりにもまちまちなサイズの保存容器が増えすぎて、しまいにくくなるのと似てます。
 統一感が損なわれ、管理が大変になり、元も子もなくなりますので、兼用できるものはなるべく使い回しをしましょう。

投稿者 yone : 2011年12月19日 10:08