10-06/各ページをデザインする

 本文の基本のフォーマットを作ります。
 最初の見開きページをデザインしてみましょう。
 このページをもとに、ページの大きさ、ページマージンや本文のフォントのサイズ、1行にいくつ文字が並ぶかを決めます。
 ※日本語は、あまり長い数の文字を横組にすると意味が伝わりにくくなることが知られています。横組では30文字以内にすることを心がけましょう。
 改行を繰り返し、読み物に合った行間を決めます。
 ページの周りの空き「マージン」を決めましたから、1ページに何行入るか、限界がありますよね?フォントの大きさ、1行の文字数と行間と行数とマージンを微調整して、フォーマットを決めましょう。

 行が決まり、フォントが入りますと、文字の入ったスペースは箱のような一つの固まりとして扱えるようになります。この文字の箱のことを「段」と呼んでいます。
 遠くから眺めると、文字が並んだ様子は「線」に見えませんか?
 これはなんと、デザインに利用できる「線」として利用します。
 ラインを引いたり、写真を入れたりするのも、好きな大きさで適当に散らすのではなく、文字の「何文字分」「何行分」かのラインにそろえると、絵柄と文字が同じ世界で居心地よく、からみ合います。

 こうして、「予算やターゲット」から「本の大きさや体裁」が、「コンテンツの内容と分量」から「文字の大きさと行間、マージン」を割り出し、「段の面積」を決め、「図版や線の大きさや出すタイミング」のルールを定めていくデザインのすすめかたをグリッドデザインといいます。

 まず、最初にページレイアウトを決めたら、そのページはページデザインとして保存するのとは別に、基本のフォーマットとして別名保存しておくといいでしょう。
 必要であればマージンや文字の高さなど、マークしたい場所にガイドを引いておきます。 
 この基本フォーマットをコピーして、次のページ、次のページと内容を入れ替えてページを増やしていきます。Illustratorでは、フォントの設定情報も残るので、最初からページごとに細かい指定をし直すよりも、全体の作業が楽ですよ。(読者への思いやりが作る方にとっても楽ちん!)

投稿者 yone : 2011年12月12日 10:35