02-03/主役の形と地の形
イメージ画像の話です。
イメージの主役それをPhotoshopで開いてみましょう。出力レベルを変えて、シルエット化してみてください。真っ黒にまでしなくても、形の細部がつぶれて、固まりに見えるようになればOKです。
描いた本人は、何の形か分かっていても、見る方にはうまく伝わらない場合があります。目は、物をみるとき、とても大まかな物体として最初物をとらえます。
最初の印象は、なるべくさっくり、単純な形の方が、伝わりやすいです。
アウトラインの形はわかりやすいですか?ギザギザして複雑すぎたり、他のものを連想するばあいは、もしかすると、目には「わかりにくい形」かもしれません。
ちょっと直せば複雑だったアウトラインがすーっとのびのびしたきれいな曲線に修正できたりする場合は、切り取り方をかえたり、ものとものの距離を変えたり、色を調整して形を整えます。
もう一つポイントがあります。
ものの描いてない空白。
これもデザインの重要な要素の一つなんです。デザインの指南書でも落としている場合が多いのですが、
「ホワイトスペース」
これもデザインの要素の一つに、わたしは数えています。
ものの形を決めるということは、空いている場所の形を決めることでもあります。
Photoshopで「色調の反転」というのを試してみてください。明度の逆転が起こって、地と主役の面積比率が美しいかどうか?が一発でわかります。
味に、おいしいと感じるバランスというのがあるように、視覚にも「気持ちいい!」と感じる面積や長さのバランスがあります。人間がだれしも共通に「美」を感じてしまう、目にとっての美味しい割合。
これは、歴代の画家や芸術家が追求してきた結果が世界中の美術館や遺跡に残っています。きれいな建物や道具は構造上も強く、長い時間壊れずに今も残っています。生き残る強い形を人は美と感じるのかもしれませんね。
投稿者 yone : 2011年10月17日 15:37