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23 december 2011
いろいろあったけど100点。
黒部ダム。写真上部の薄いブルーのラインが手すりで、点々はアーチの上を歩いている人間です。コンクリートのアーチは、作られてからずっと、今もぐぐっとこらえて水を支えている。その偉いアーチさんの上を歩くとき、ある年の忘年会での大失敗がよみがえった。黒部ダム→中島みゆき、地上の星→カラオケ大会の幹事→ビール12杯注文→砂の上の銀河〜マイク握ってる途中でビールが来た→つばめよ〜とおいほしよ〜入り口ドア前で歌いながらビールの盆を片手で受け取った→歌いながら盆を運ぶ→ビールがテーブルに着地する前にひっくり返る→いま〜どこに〜いるんだろう〜部屋じゅうビールの海。ビールびたし。(いかん!写真の水煙がビールの泡にみえてくる)
先週、かつて勤めていた会社のOB会というのがありまして、顔を出してまいりました。
銀座の大通りに面したレストランで半年に一回開かれる定例の会で、ひょんなことから、今年から、よねにもお声がかかることになりました。
最初は参加に躊躇ありました。退職のときには、いろいろ悔しい思いもあったからです。
もと同僚に案内がきたことを相談したら、「えー? なんでよねちゃんが呼ばれるのー? OB会って定年退職した偉い人しか呼ばれない会だよ。よねちゃんは勝手に辞めたんじゃないっ」と絶叫メールを投げてきました。
他人がなんといおうと、とにかく、よねは会社OBとなったわけであります。
当時の仕事仲間で別の部署の課長さんをしていた松山さん(仮名)と、じっくり話ができたのがよかったです。仕事している時代はお互い忙しくて、制作物の発注を受ける以外で言葉をかわすことなどなかった気がします。
「あのころは忙しかったけどさー、土日もなく働いたけどさー。おれ、仕事ほんと好きだったのよー」
「わたしも、働くのが楽しかったー」
「こんなこというのもなんだけどさー、おれ、山田さん(当時の社長)好きだったのよー。山田さんのためなら、なんでもやってやろうって気持ちで仕事してたのよー」
そうか。すごい告白を聞かされたかのような想いがこもった発言にうんうんうなづいてしまいました。
いい時期にいい会社で日本のサラリーマン代表!みたいな体験の連続でした。気持ちいい人たちと働けて、安心して失敗ばっかりさせてもらって、わたしはほんとうに幸せな人間だったなと、10年近くたって思いました。
いいことと、すかっとしたことしか覚えてない。悔しかったことや恥ずかしい思い出も、バイヤスとフィルターかかって、笑い話に変換されている。よねが特別におめでたい人間なんだろうか?それとも人間ってそもそも、そういうふうにできているんだろうか?
こんな気持ちで会社時代を振り返ることができるようになろうとは、思いもしませんでした。
投稿者 midori : 09:32 am | コメント (0)
19 december 2011
若者よ。一度はサラリーマンになったほうがいい。
トロリーバス。どこが「トロリー」かというと、頭の上に電線が通ってるでしょ?ちなみに、このバスはガソリンでなく、黒部ダムの水力発電の電気で動いています。ノー排気ガス。ノー放射能。バス、という名前だけど電車の仲間。タイヤあるけどナンバープレートがない。昭和っぽいけど未来的乗り物。おでこについた3つのライトと「えへん」と言ってる顔がちょう、かわいいデザイン。
空が急に曇って、この先は雨が降るなあと思われる状況になったとき、どちらの行動を取りますか?
A 降られても気にしない派。
降らないかもしれないし。たとえ降っても雨くらいなんのその。わたしは晴れ女だから雨のはずないと信じ、降ったら降ったとき、と考える。現状決行。
B 予定を変更する派。
心配しながら進んでも楽しくないので、別の道を選ぶとか、乗り物を変えるとか、時間を変えるとか、とにかくなにかを変更するなど手を先に打つ。場合によってはイベント自体もあきらめる。
10年前のよねは、Aタイプでした。Fuji Rock Festival的。ハイになれば雨も楽しい。雨ぐらいじゃあ死にゃしないさー。着替えもってけばいいじゃん。超楽観主義でした。
最近はすっかりBです。なるべく心配や憂いを回避したい。年齢のせいかもしれない。それと、自分以外の人はどうかな?と考えるようになれたのかもしれない。自分は雨でも楽しめるだろうけど年寄りは?小さい子は? 来た人全員の居心地を気にしないわけにはいかない。責任感がでてきたのはいいことかもしれない。
保険をかけながらゆっくり進む方式ってあまり自分らしくないなあ、と、そこでまたやんなっちゃう気分になるのですが、やむを得ません。雨に濡れたあとの後始末が大変だし、替えの服や靴を持たないからです。
軽はずみの代名詞だったよねが慎重になった最も大きな原因、それは「経済」です。組織の外にいる人が失敗するということは損を意味するのです。
サラリーマン時代のよねはあほうでした。フリーランスなってはじめて気がついた。会社時代はわたしの責任をだれかがしょってくださってたわけだ。心配することの質がまったく変わりました。基本、今は弱肉強食だから、いい人かどうか?より「利害」のほうが重大になってきます。(人はともあれ、向き合っている方にとってわたしのしたことが「利」になる人になろうと、こころがけてる。利にできなさそうなことは最近はお断りするようにしている)
失敗ができるってことは別の言い方をすると「失敗をする余裕がある」または「失敗の責任が自分にない」ってことでもあります。
失敗した〜と悩める状況にいる人は特権階級にいると思ったほうがいいです。上手なお詫び言葉をいっぱい研究して、失敗できるうちにいっぱい転んでおいたほうがいいと思います。会社を利用してね。
投稿者 midori : 04:15 pm | コメント (0)
13 december 2011
月食を見なかった話
次はケーブルカー。でも街の景色なんか見るではなく、日本のお腹の中にずぶずぶーっと、潜ってくかんじ。ずっとトンネルの中。胃カメラの先になったらこんな気持ちかも。
月を見上げる回数にかけては標準よりずっと多いはずのよねが、この皆既月食を見逃しました。
昨日、大学の仕事の帰り、アキバ駅の上にぽっかり、取れそうに大きな月が「やーい、きょーうはたべられないもんねーっ」と、らんらん光っているのが目に入りました。土曜日の月食、見られた方はきっときれいだったでしょうね〜。
どこで風邪をいただいたのか、覚えがとんとないのですが、数年ぶりに寝込んだのです。先週。火曜日までは元気だったのだけど、水曜日、昼過ぎ頃から悪寒がおそってきました。
仕事の予定と夜に友達と食事する約束がありまして、なんか早く歩けないなあ、おかしいなあと思いながらも外出しました。今思うときっとその頃から発熱始まっていたのだと思います。
翌日もなんかおかしいので体温を測ってみると38度越え。ふだん熱なんか出さないのでもう、数字見ただけで負けちゃいました。手を入れなくてはいけないホームページとか、企画書書かなくちゃ、とか、請求書ださなくちゃ、とか、年始のポスター出さなきゃ、あれー!年賀状が!とか、もう、てんこ盛りだったはずが、手も足も出せず、ベッドで丸くなって、木曜日は1日眠りたおし、土日はなんとか復活して仕事に行けました。
インフルエンザ検査は陰性。だいたい、これって風邪だったのかな?予防注射だってちゃんとしてあるし、咳がひとっつも出ないし。いつも喉から悪くなるのにね。食欲もあったしお腹も壊さなかった。ただ、ひたすらだるかったです。けだるさ300倍。それと、薬が切れるときに、あ〜きれる、きれる、ってわかるくらいの、悪寒が始まるやな感じがつらかったです。
こんなだったのです。この週末。土曜日の夜、熱はもう平熱だったのだけど、なんだかどうにも頭が重くて、仕事を1時間早引けさせていただきました。ちょうど月が本気で欠け始めたであろう時間に千葉に帰りつきました。バス降りた瞬間、空見ましたよ!いちおうは。
なんと、欠けつつある月に照らされた柔らかな雲が、ぼーっと明るく一部光ってる。
そう、曇り。千葉市上空に雲襲来!東京地方全体はよーく晴れていたのに。千葉市上空だけに雲が出てたらしい。
ふだんのよねだったらじたんだ踏んで悔しがるシチュエーションです。でもこの日のよねには月が、いや空みんながよねの味方に思えました。
もうこれは、「月食は気にせずにゆっくりお眠りなさい。」お月さんがよねにそう言っているとしか思えなかったので、そのままベッドに直行しました。
せっかく食べられている月を、いちども見に起きることもなく、朝までまたこんこんと眠りました。
日曜日にはもう、シーツ洗濯してお布団やらマットレスやらすべてを干して、部屋の掃除してから出かけられるくらい元気になりました。
投稿者 midori : 04:09 pm | コメント (0)
06 december 2011
またよろしく旅におつき合いください
黒部の山越え旅行の写真から。トロッコ電車。まず音がいい!。わたしたちも荷物!って感じのゆれです。レール幅も狭いし天井も冗談みたいに低い。やたらな手作り感たまらない。今ごろはきっと冬眠。(ちなみ冬期はメンテナンスの季節。整備も点検も運転も駅員さん達が協力してこなしてらっしゃるそうです)
先週は同窓会やら記念の会やら、いくつかの集まりにうかがいました。そしたら、何人かの方が「最近、米澤さんブログぜんぜん更新してないじゃないですか〜。だめですよ〜。やめちゃあ」と、お声をかけてくださったのです。
どき。
でもなんだかちょっぴりうれしかったです。(楽しみにしてくださる方がいるんだったら、やめるのやめようかな、と、考え直したお言葉、ありがとうございます)
無断休載のお詫びをいたします。
ほんとうにいろいろなことがかさなった1年でした。地震と原発事故の影響で心が揺れたということもありますが、それ以上にいろんな意味で節目となる事がらがつぎつぎと起こりました。
このブログはいままで、自分の支えでもありました。静かな流行らないブログです。でも、楽しみに読んでくださっている方々を想像して、よしなしことを書かせていただく時間は、無上の喜びであり、究極の趣味でした。
ところが今年は、書いてはならないことを吐露してしまいそうなぐらい、難易度の高い谷越えがありました。
どうやってこの事実をとらえようか?整理できないまま投稿画面に向かう度胸が萎えていた、というような何か月かだったのです。(おかげさまで、今ではある決断をしてドアを1枚開け、次の部屋に進むことができました!)
まあ、でも、どうにかこうにか、こうしておりますよ!
足下に湯たんぽ。MacBookの温もりが指にうれしい季節になってしまいましたけども。
また、1編1編、心をこめてお届けしたいと思います。また、よろしくおつき合いください。