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いろいろあったけど100点。

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黒部ダム。写真上部の薄いブルーのラインが手すりで、点々はアーチの上を歩いている人間です。コンクリートのアーチは、作られてからずっと、今もぐぐっとこらえて水を支えている。その偉いアーチさんの上を歩くとき、ある年の忘年会での大失敗がよみがえった。黒部ダム→中島みゆき、地上の星→カラオケ大会の幹事→ビール12杯注文→砂の上の銀河〜マイク握ってる途中でビールが来た→つばめよ〜とおいほしよ〜入り口ドア前で歌いながらビールの盆を片手で受け取った→歌いながら盆を運ぶ→ビールがテーブルに着地する前にひっくり返る→いま〜どこに〜いるんだろう〜部屋じゅうビールの海。ビールびたし。(いかん!写真の水煙がビールの泡にみえてくる)
 先週、かつて勤めていた会社のOB会というのがありまして、顔を出してまいりました。
 銀座の大通りに面したレストランで半年に一回開かれる定例の会で、ひょんなことから、今年から、よねにもお声がかかることになりました。
 最初は参加に躊躇ありました。退職のときには、いろいろ悔しい思いもあったからです。
 もと同僚に案内がきたことを相談したら、「えー? なんでよねちゃんが呼ばれるのー? OB会って定年退職した偉い人しか呼ばれない会だよ。よねちゃんは勝手に辞めたんじゃないっ」と絶叫メールを投げてきました。
 他人がなんといおうと、とにかく、よねは会社OBとなったわけであります。
 当時の仕事仲間で別の部署の課長さんをしていた松山さん(仮名)と、じっくり話ができたのがよかったです。仕事している時代はお互い忙しくて、制作物の発注を受ける以外で言葉をかわすことなどなかった気がします。
 「あのころは忙しかったけどさー、土日もなく働いたけどさー。おれ、仕事ほんと好きだったのよー」
 「わたしも、働くのが楽しかったー」

 「こんなこというのもなんだけどさー、おれ、山田さん(当時の社長)好きだったのよー。山田さんのためなら、なんでもやってやろうって気持ちで仕事してたのよー」
 そうか。すごい告白を聞かされたかのような想いがこもった発言にうんうんうなづいてしまいました。

 いい時期にいい会社で日本のサラリーマン代表!みたいな体験の連続でした。気持ちいい人たちと働けて、安心して失敗ばっかりさせてもらって、わたしはほんとうに幸せな人間だったなと、10年近くたって思いました。
 いいことと、すかっとしたことしか覚えてない。悔しかったことや恥ずかしい思い出も、バイヤスとフィルターかかって、笑い話に変換されている。よねが特別におめでたい人間なんだろうか?それとも人間ってそもそも、そういうふうにできているんだろうか?
 こんな気持ちで会社時代を振り返ることができるようになろうとは、思いもしませんでした。