« augustus 2010 | メイン | oktober 2010 »
30 september 2010
歌みたいに楽しくできたらいいな
ドイツの機械技師ヒューゴ・ハーゼの設計による、エルドラド。「同じところをただ回るだけなのにどこが楽しいんですか?」と問われて、なんで楽しいのだろう?と改めて考えた。わたしの場合、「ぐるぐる回る」「繰り返す」ことじたいが快感なんだろうと思う。ブランコで風を切ってたあの感じ。こどものころってあんな簡単な仕掛けでもって、いろんなお話の中の大空を旅行してたよね。エルドに乗って感じる風も、そんときのに似ている。
先週から新学期が始まっていて、今学期も新しいグラフィックデザイン講座が始まりました。
今学期、月曜日の授業は4時過ぎから。毎週、午前中に別の仕事があって中抜けの時間ができることになります。今週はその隙間に秋葉原のヨドバシカメラのTOWER RECORDSに寄って、授業の教材を買い物して、かなり早く現場に到着し、先生の控え室の電源とヘッドホンをお借りして授業の仕掛けを作りました。
後期の中級のクラスでは第一作目にCDのジャケットをデザインするのですが、テーマはなんとJAZZ!。それもアルバムのタイトルは「LOVE JAZZ」。ジャズ初心者の女の子がターゲットのコンピレーションCDが最初のお題です。
「LOVE」も「JAZZ」も、はっきりいってアキバ戦士達には縁遠い。まず、「JAZZ」を聞かないことにはデザインできないでしょ、ってことで、よね先生はラヴな感じのするジャズを集めてまいりました(タワーレコードのJAZZ担当のお兄さんに手伝っていただいて。こういうとき、相談に乗ってくださる人のいるショップはやっぱりぜったいに必要と思った)。
以下、生徒たちに聴かせる曲目です。
♪-----------------------------------------------------------------------------
"Tonight You Belong To Me" jane monheit 「HOME」
"When you Wish Upon A Star" Don Friedman Trio「 Circle Walts 21C」
"My favorite Things" 羊毛とおはな 「LIVE IN LIVING '08」
"Magic" Manami Morita 「For You」
♪-----------------------------------------------------------------------------
授業の前って、緊張する!教える仕事6年目ですが、新学期はいまだに緊張。
投稿者 midori : 11:04 am | コメント (0)
16 september 2010
機械遺産 Mechanical Engineering Heritage
佐倉の川村美術館で夏に行われたジョセフ・コーネルと高橋睦郎の詩の展覧会のカタログをいまごろ愛でている。文字は活版印刷。アンカット(フランス綴じ/小口がカットされておらず、ペーパーナイフで切りながら読んでいく)の簡単な表紙(手触りのいいばふん紙)にくるまれた、美しい本(本文紙にも草の茎みたいな繊維がすき込まれている)。折り畳まれたページの上から覗き込むようにして、ところどころ文字を広い読むだけ。それだけでも、じゅうぶん楽しい(←あほ)。
今朝午前中、久しぶりに家にいて、机の書類を仕分けしていたら電話が鳴った。
としまえんの広報の人から。なんと、かねがね応援していたとしまえんのカルーセル(回転木馬)「エルドラド」が、この夏「機械遺産」に登録されたとのこと。NHKで番組を作りたいので、ファンの方に話を聞かせていただきたい、という内容でした。
エルドラドのことなら、なんでも語らさせていただきますっ!でも、
「機械遺産?なんですか?それは?」
電話でとしまえんの方に聞き返すと、「歴史に残る機械を大切に保存し、次世代に伝えるために、日本機械学会が認定する文化遺産です」ですって。
それで、NHKさんが番組を作るんですって!
ええーーーっ?!
よかったー。えるど。
なんだか、じーん。
急いで相かたのりかちゃんにメールを打って、喜びをしらせました。
りかちゃんとは、「日本歌謡大学ピンクレディー学部の学部長(←うそ。でもピンクの大ファン)で、「としまえんのエルドラドを応援しよう」の言い出しっぺの人です。今日は会社でドレスのお仕事中でした。でもお昼休みに両手ぶんまわし、よろこびメールが返ってきて、なんだか今、とても楽しくなっています。
エルドよ、テレビになれ。いろんな人がエルドラドのことを知ってくれれば、きっとこの回転木馬がばらばらになることはずっと避けられるに違いない。わたしたち、ずっとそう思っていたのでした!わあーどんなことになるのだろう。楽しみ。
投稿者 midori : 02:08 pm | コメント (0)
08 september 2010
東京ゴットファーザーズ
美術館のテラスでサンドイッチ食べてたら、すずめのカップルが大胆にも近寄ってきた。こんな近くでまじまじとすずめをながめたのって、初めてかも。もっと丸っこいかと思ってた。ずっと痩せてる。顔が横向きなのは、向こうもわたしをせいいっぱい、じっと見ているから。というより、すずめちゃんはじっとはできない。がんばっても、どうしても首が動いてしまう。
台風はさきほど熱帯低気圧に変わったという。現在千葉は豪雨のまっただ中。あんまり雨の音がものすごいので、今、外を見に行った。家の前の道路が川みたいになっている。ニュースをつけたら、成田線も止まっているって。家にいる日でよかったよ。
サイトの構築がひとつ終わって、お客さんから確認の電話をいただく。ほっとしたせいか、猛暑が和らいだせいか、雨のためいつもより仕事部屋が暗いせいか、さっき食べたおやつに眠り薬が入っていたためなのか、すごく眠たい。ほんとは今日から、新学期の授業の素材作りを始めたいところなんだが、眠くて眠くて仕事にならない。
ちょっと書き物をしてはとろとろ。久しぶりに昼寝しちゃったよ。あー、気持ちいい。十歳若返ったみたいな爽快感。
若返る感といえば、もう一つ。
この前の土曜日と日曜日の間、ケーブルテレビで今監督の追悼特集をしていた。やることいっぱいあるので早く眠らなくてはなくてはと思いながら、「東京ゴットファーザーズ」を見てしまった。
あれ以来ずっとだ。現在も普通に、見るものすべてにアニメフィルターがかかってる(トレースして色をつけるとごみの山さえもが美しくなる)アニメスコープ現象。やばい。こどものころから、はいりこむと現実の暮らしと妄想が混ざるまずい癖があったが、それがよみがえる。視界のところどころで、現実の時間の流れとは関係ないタイムラインが走り出す。
投稿者 midori : 04:05 pm | コメント (0)
01 september 2010
新しい朝が来た
鉄道に乗っていても道を走っていても、橋を越えるときにいつでも、わけもなくハイになる。視界に入るあや模様のリズムに「おまいは今、前に進んどるよどんどん進んどるよ」と勇気づけられるからかも。千葉県から茨城県に向かう道の途中、利根川にかかる橋。
このところの楽しみはラジオ体操。
またまた、じっくりパソコンに向き合える日が取れないスケジュールになって、早朝起きてパソコンをつけるようになった。毎朝とはいわないが、4時か5時頃から家を出るまでが最近のデザイン業のコアタイムなのだ。
ここ数ヶ月、運動不足が連なり、ついにまた、体がばりばり。
去年のように「駅まで徒歩」を復活しようとした。しかし、1時間のゆとりさえ作れない忙しさになる。もっとも、この暑さでは、駅に着く頃には伸びてしまうかもしれないし。
ある朝、一仕事済んだ6時27分、思いついて近所のマンモス公園に出かけてみた。近所の白井さんが自分のラジオを持参でラジオ体操をしていて、そこに人が集まっていると聞いていた。
森の広場の真ん中にちょこんとラジオが据えられていて、いたいた、ラジオ体操の人たちだ。NHKがすでにかかってる。新参者のよねは、ラジオからはうんと離れた位置にある、こどものころ登って遊んだこともある大きな木の影に自分の場所を陣取って、帽子とタオルを木の枝に引っ掛けて、準備OK。辺りを改めて見回して、ちょっとびっくりした。
このマンモス公園は、広場を中心に木が自然の雑木林のように無造作に植わっているスペースの奥行きが広いのだけど、いつの間にか、よねの後ろにも横にも、その森の木々奥からひっそりと人が現れてきていた。なんか、ディズニー映画の「白雪姫」で森の奥から動物が現れるシーンがあるじゃない?とにかくそんな動物が出てくる感じで、いつのまにかご近所の人集合。老人がほとんどなので、こどもみたいに騒がないし気配が完全に自然に溶けている。妖精か木霊かというぐらいひっそりと。しかも妖精たちは、ラジオ体操の歌が始まると曲に合わせてマーチを踏みはじめた。打ち合わせなし。号令なし。ミュージカルみたいだ。
こんな朝に、だれからも強制されたわけでなく、人が集まって行進していることにちょっと感動。それから、ラジオの向こうで今現在たくさんの人が同時にシンクロしているのを感じながらよねも体を動かす。すこし、元気になる。