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新しい朝が来た

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鉄道に乗っていても道を走っていても、橋を越えるときにいつでも、わけもなくハイになる。視界に入るあや模様のリズムに「おまいは今、前に進んどるよどんどん進んどるよ」と勇気づけられるからかも。千葉県から茨城県に向かう道の途中、利根川にかかる橋。
 このところの楽しみはラジオ体操。
 またまた、じっくりパソコンに向き合える日が取れないスケジュールになって、早朝起きてパソコンをつけるようになった。毎朝とはいわないが、4時か5時頃から家を出るまでが最近のデザイン業のコアタイムなのだ。
 ここ数ヶ月、運動不足が連なり、ついにまた、体がばりばり。
 去年のように「駅まで徒歩」を復活しようとした。しかし、1時間のゆとりさえ作れない忙しさになる。もっとも、この暑さでは、駅に着く頃には伸びてしまうかもしれないし。
 ある朝、一仕事済んだ6時27分、思いついて近所のマンモス公園に出かけてみた。近所の白井さんが自分のラジオを持参でラジオ体操をしていて、そこに人が集まっていると聞いていた。
 森の広場の真ん中にちょこんとラジオが据えられていて、いたいた、ラジオ体操の人たちだ。NHKがすでにかかってる。新参者のよねは、ラジオからはうんと離れた位置にある、こどものころ登って遊んだこともある大きな木の影に自分の場所を陣取って、帽子とタオルを木の枝に引っ掛けて、準備OK。辺りを改めて見回して、ちょっとびっくりした。
 このマンモス公園は、広場を中心に木が自然の雑木林のように無造作に植わっているスペースの奥行きが広いのだけど、いつの間にか、よねの後ろにも横にも、その森の木々奥からひっそりと人が現れてきていた。なんか、ディズニー映画の「白雪姫」で森の奥から動物が現れるシーンがあるじゃない?とにかくそんな動物が出てくる感じで、いつのまにかご近所の人集合。老人がほとんどなので、こどもみたいに騒がないし気配が完全に自然に溶けている。妖精か木霊かというぐらいひっそりと。しかも妖精たちは、ラジオ体操の歌が始まると曲に合わせてマーチを踏みはじめた。打ち合わせなし。号令なし。ミュージカルみたいだ。
 こんな朝に、だれからも強制されたわけでなく、人が集まって行進していることにちょっと感動。それから、ラジオの向こうで今現在たくさんの人が同時にシンクロしているのを感じながらよねも体を動かす。すこし、元気になる。