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17 april 2008

Dellのサポートセンターに感謝

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まだ慣れないVAIOの画面。真新しいパソコン、VISTAにおそるおそる触る。「一歩一歩、歩み寄る」って感じ。
 このところ、一番時間がかかっているのは、パソコンの環境のリニューアル。約3年ばりばりに動いてくれたDell機が、もうどうにも重くなってきていた。ついに「システムを初期化」を体験。
 ついで、といってはなんだが、3月末、外仕事の持ち歩きようにもう一台、新マシンを購入した。ずっといちど使ってみたいと思っていたVAIOを選んだ。モニターはワイドの12インチ。画面がとても小さい。ここでデザインワークは無理。バッテリーが3時間くらいしか持たないのだけど、ちょうどそのくらい作業すると、よねの眼も頭も限界になる小ささ。でも、きっと外でぱっと書類開いたり、ピンチのときに修正したり、そういうことに役立つなと思って、ここにWin版のAdobeのお道具一式とWebのツールをインストールした。
 さっそく、昨日はカフェでお客さんと打ち合わせに活躍してくれた。もうほんと軽くて小さいので、コーヒー類が乗っているカフェのテーブルで開いてもぜんぜん迷惑にならない。それと、ちょっと見栄えがスマートなので、クライアントさんからちょっぴり尊敬された。SonyユーザーからはVAIOのデメリット数々も聞いていたので、購入時に一抹の不安がなかったわけではない。でも「あ、これでいけるな」と感じた。
 新しいものずきでは決してないんだが、VISTAにはどうしても慣れておきたい。大学の授業が来週から始まる。今年の1年生のパソコンは間違いなくVISTAでしょう。生徒は授業に自分のノートパソコンを持参して、自分のパソコン上で操作を覚える。初心者さん一人ひとりのパソコンの中に直接入ることも当然予想される。初めての人がぶつかる、いろんなトラブルはひととおり、経験しておかなくては、と思って。
 初めて触るVISTAは使ってみて、よい、と感じるところもたくさんあるけど、まあ、違和感あること、あること。事前に練習期間を取ってて、ほんとうによかった。

 すっかり、生まれ変わった、XPの入ったDellはどう使うつもりか?というと、この中にXAMPPとMovable Type4をインストールして、自前サーバー+データベースというのを構築しようとしている。データベースの知識がまるでないので、勉強したい。
 Dellの初期化をする際には、サポートセンターに電話して作業の面倒を見ていただいた。2回か3回電話して、謎に思うことは全部質問して、いちいち説明をうけながら作業することほぼ一日じゅう。Macの初期化と違って、Dellのパソコンは、システムを動かすプログラムをCDからひとつひとつ自分の手で加えて、だんだんに使えるようにしていく。インストールを待っている間、あれこれサポートの方に質問した。パソコンがどうして映るか、などという初歩的なことをいまさら知った。Dellのサポーターのパーフェクトな応対に、えらく感動!ものすごい説明が上手で知識もすばらしい!どの方も感じいい!
 おそらく、ユーザーと同じ機種の同じ画面を向こうで同時に開いて、電話に応じてくださっているのだろうけど、電話がつながっているあいだ1mmも不安にならなかったよ。
 何年後かにまた買い換えるときがきたら、こんどはまたDellにしようと思った。スーパー親切なのと、それからマシン自体も3年使ってぜんぜんトラブルなかったしね。初心者にも、Dellは(ただし、保守契約できるだけ長くつけて)お勧め。

投稿者 midori : 10:28 am | コメント (0)

14 april 2008

ウォルト・ディズニーの遺伝子

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最近納めた横組みの本。共通テーマのイラストを各分野で活躍するアーティストに依頼して書き下ろしていただいた。作家はすごい面々なのだが、オリジナルの原稿を綴じて製本したので世界に一冊。製本はシンプルだけど、贅沢な本。本当の意味での「豪華本」ではないかと自分では思っている。
 ディズニーの話題が続きます。
 2008年の4月15日はTDL(東京ディズニーランド)25回目のお誕生日。明日はばっちり仕事の日がはいっていたが、休みをもらっている。期日指定のチケットもゲットした。久しぶりに舞浜に行く。

 誰とも約束していないし、なーんの予定もたっていない。いきあたりばったり。けど、なんとなく仲間と合流することになってて、どこからともなく世界じゅうから(本当に文字通りそういうことになるに違いない)かつての同僚が集まり、パレードをみんなで一緒に見ることになるのだ。だれが決めた訳でもない。わたしたち、ウォルト・ディズニーの子どもの5年ごとの習慣だ。

 TDLオープンの年、よねは大学1年だった。夏休みにバイトで入り、いくつかの職種を経て、なんと30代の半ばまで、人生のいちばんいい時期、毎週何日かを(別の会社の社員もしていたため)この聖地で過ごした。
 ディズニーでなんの仕事を経てきたかは、ウォルト父さんとの秘密なので詳しくは話せない。けど、TDLから教わった大切なことは、今仕事で悩みを抱えるどの人にもお役に立つと思うので、いろんな人に伝えたい。

 とくに今、貴重だったと思っている教えは「仕事って、役割を演じることだ」という考え。
 TDLでは現在もアルバイトのことを「キャスト」と言っているけど、パレードのダンサーやショーの役者なんかの特別なエンターテイナーだけでなく、普通の仕事も「演ずる」人なのだ、と、最初にしっかり叩き込まれる。
「この場所全体が大きな舞台で、ここで働くのはただの労働ではありません。お客さんを楽しませるためのショーの一部。仕事は役割の一つ。あなたはその役を完璧に演じてください」というもの。ここまでは、いろんな人が本に書いているので、けっこう知られた有名な話だ。よねの言いたいことはもっと深いところにある。

 芝居には魔力がある。演じているうちにほんとうに楽しい気がしてくるのが不思議だった。先輩も上司もにっこにこだと、下だって、機嫌よくなる。上から親切に教えてもらえたことは、自分だって後輩にちゃんと伝えようという気持ちになる。

 おそらくアメリカのディズニーランドでは、日本よりはるかにいろんな人種でいろんな考えの人が職を求めて集まったはずで、だれにでもわかる言葉で、サービス業の本質をわかりやすく伝えなくてはならなかったのだと思う。「ここで働くからには、作業の動作や時間そのものだけでなく、メンタルな部分も含めて契約してもらわなくては困る」ということを伝えようとして、だれかがだれかに言った言葉なんだろう。のちにそのまんまマニュアル化し、TDLがオープンするときに和訳されたのだろうけど、最初にこういう表現で言った人はすばらしい。人の心を持ち上げるちょっとした言葉や、体に感じる時間や空間の操作が、ほんとうの意味での「ディズニーの魔法」だと思う。

 若いときに身につけた魔法はよねの体に染み付いて、今も効いている。学校の先生をしているときは、先生を、セラピストの仕事のときはセラピストを、アシスタントのときはアシスタントをデザイナーのときはデザイナーを「演じている」。

 「お話を混ぜない」「キャラクターを混ぜない」というテクニックは、自分のエゴが不適切な場面で出しゃばりそうになるのを強力に押さえる。
 例えばわたしは、自信のない人と自信たっぷりの人物、両極端の人を場面に応じて完全に切り替えて、複数の職場で働いている。嘘をつくのとは違う。それぞれ、自分の本心からのキャラクターなんだが、職場で求められることと人間関係に応じて自分の顔を意識的にスウィッチしている。自分があやふやな態度でないということは、それぞれの仕事場で、それぞれのお客さんの信頼を得つづけるために、とても大切なことだ。複数の仕事の利潤を混同しないことにも役立っている。

 ウォルト・ディズニー父さんからは、こういった贈り物の他にもいっぱいのものを受け継いだ。明日、久しぶりに故郷の星に帰れるうれしさで、今日はちょっと興奮している。

投稿者 midori : 01:59 pm | コメント (0)

11 april 2008

映画のB全ポスター制作

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成田山裏参堂、動物を売ってる?変な店シリーズ③猫を売ってる?猫が花、売ってる?ほんとはなんの店だったのだろーか?うーん、わからない。
 ビジネススクールの生徒さんたちがそろそろ卒業制作の時期に入ってきた。この学校のこのコースの生徒さんとよねが向き合える期間はたった6ヶ月。土曜日、週1で毎回6時間(1時半から夜10時半までびっちり)の授業をおよそ20回。パソコンの基本操作もおぼつかなかった方に、デザインの基礎知識を仕込む。短期でばーっと気分を盛り上げ、勢いで上手になってもらうために、毎週たーっぷり宿題を出す。
 授業期間の終わる前に、ひとついいものを作りたいなあと課題を練っていたら、すごいグッドタイミングで学校にグラフィックのOJTの話が舞い込んだ。OJTってのは、実際の仕事の案件の制作物を生徒さんたちがトレーニングとして作るプロジェクト。教育学部の学生さんにとっての教育実習みたいなものである。
 案件は、この5月末に全国で公開になる、ファンタジー映画のサブポスターのデザインと制作依頼。映画と森林保護キャンペーンを絡めたB全とB3のポスターで上映館に実際に貼られる予定だ。
 3月29日にアイデア出しからスタートし、4月5日にカンプ(プレゼン用のデザイン案)を一人一点作りボードに出力してクライアントチェック、4月12日にフィニッシュデータ提出。カレンダーとつきあわせてみたが、ビジネススクールの課題としてはありえない、超タイトなスケジュール&不確定な要素満載である。相手は個人ではなく企業さんだから、当然企業の仕事タイム。こちらが先方のニーズに合わせて小回り効かせて動けないといけないのだが、全員社会人のクラスだ。急な呼び出しと昼間の集合は無理。力量よりも時間的な不安要素が多い。いったんは断ろうかとも考えたが、ちゃんと納められたら、生徒が作ったB全のポスターが全国の映画館に堂々貼られるのだ。ものすごい経験になる。生徒さんたちに、自分の考えたものが本物の形に変わる、大変ではあるけど喜びの過程と、自分の意見を突き通す難しさを味わって欲しい。このOJTをそのまま授業の課題としてまるまるいただき、取り組ませていただくことにした。
 制作期間中は授業時間を大幅に拡張。生徒さんたちは一日中学校に詰めて、それから、登校日以外にも集合し、家でも制作を続けてもらい、なんとか終了。実際には、納品のあとにもかなりの変更があり、たまたま学校のクラス担任さんがグラフィックデザイナー出身だった(いろんな方が集まっている学校なのだ)ので、ほとんどかかりきりで対応してくださったそう。
「生徒の勉強のために、間にデザイナーを立てずに、全部こちらでやらせてください」などと、よけいなリクエストしたことを後悔した(間にデザイナーが入ると、せっかくの生徒の案が、途中で思わぬ形に変更されてしまうのを避けるために言ったのだったが…)。
 こういう仕事に変更が入らないないわけがない。入稿後からデザイナーの真の活躍時間が来る、といった仕事もあるほどだ。
 じつは授業あとの月曜日と火曜日は、ちょっとどきどきして緊急の電話に備えていた。ところが、よねは一回も緊急出動をすることなく進んだ。クラスの担任氏がぜんぶ修正に対応してくださったから!大感謝である。グラフィックのOJTには、こういった生徒さんたちをフォローする経験者の存在が必須だなあと痛感。担任さんがもとグラフィックデザイナーでなかったら、とんでもない結果に転んでいたと思う。
 OJTの機会をくださったクライアントのディズニーさんと学校、生徒さんを引っ張るのをお手伝いくださったアシスタントティーチャー氏、そして大変な思いをされた担任氏に心からありがとうございます!。

投稿者 midori : 12:45 am | コメント (0)

09 april 2008

4月の大嵐

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成田山裏参堂、動物を売ってる?変な店シリーズ②いたち屋?「WATANABEハンドバッグ」と看板がでている。成田にはなぜか不思議なかばんやが多い。
 本日千葉地方はすてきなすごい暴雨風。春の嵐の一日でした。
 朝、雨が映画の特撮シーンのように街に降り注いでいるのを空中に浮いたモノレールの駅の上から眺めていたら、なんか、映画かなにかの中に入り込んだような妙な感じに襲われた。物語の中に生きているって気がしてきちゃった。変な現象だ。
 3月の確定申告が終わって後、ずーーっと、取り組んできた部屋の掃除が一区切りついた。今住み込んでいる子ども部屋に移って10年になるのだけど、引越しのとき、やけのやんぱちで押し込んだままのあけていない荷物や、片付けと分類のできていない仕事の残骸や、途中で中断した作品たちが堆積して、暗黒地帯が部屋のそこここにできている。ついに仕事に支障をきたすようになってきていた。パソコンでたとえると、保存も操作もいちいち時間がかかって、いらいらがつのる感じ。
 一人暮らしなら、家賃更新のときとかに、引越ししよう!とか思うのだろうけど、いろんな事情あり、よねは現状維持でいることに決めた。今回は謙虚に、自分の持ち物を見直し、いらないものは徹底的に処分しよう!と、決めて大掃除にとりかかる。
 今、やっと、新しくした机コーナーに座って、ブログ書くような落ち着きをとりもどしたが、ここまで来る間に、なんと3週間もかかったのだった!パソコンも周辺機器も全部線をはずし、埃をぬぐい、古いマシンはついに処分した。書類の束は全部見直し、必要なものはラベルを新しくして再ファイリング。本も一冊づつ、題名を確認し、分野別+背の順に並べなおした。
 とってあった書類も全部開けた。ほとんどが不要のものだったが、せっせとためこんだ、デザインのための資料はほとんど、再利用決定。 忘れかけてた自分のワークを思い出し、見失いかけていた目的地をしっかり再確認することとなる。現状での体力と残された時間を足し算して、「今やらなくてどーする!」と、最後のチャンスが目の前にあることにも気づいた。
 気の遠くなるような時間がかかって、ものすごく疲れたし、たまった仕事はなーんにも進んでいない。けど、今、掃除してよかったよ。先延ばしにしていたら、もう、永遠に再スタートは切れなかったかも。
 というわけで、4月、新たな気持ちで、南風堂も再び船出です!

投稿者 midori : 01:09 am | コメント (0)