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よね、おんらいん。
午後1時15分前。大学のエレベーターを降りたところのじゅうたん。ブラインドから漏れた光なだけなんだけど、通る時間によって、日時計みたいにまわる光の点線。晴れた日にだけ見られる、すごくきれいな「ぼかし」のお手本。神を感じるなあ。
最近,インターネットでWebを勉強するカリキュラムのPRのための番組のお仕事を引き受けました。パソコンのモニターの向こうにカメラがしつらえたあり、それに向かって1時間ひたすら話す、という、いつもとまったく違う授業形式。
事前にしゃべる内容を箇条書きにしたリストをパワーポイントで準備し、それがインターネットにアップしてあり、その画像をクリックしながら話を進めます。普段の授業と同じかというと、違う。ぜんっぜん違う。
先生といっても、よねの授業はいつもばりばり実技です。ソフトが起動してあり、デザインの実物か画像かマウスをぶんまわし、しゃべりながら手を動かす先生なのだ。手持ち無沙汰な状態で、ただ話をする、というのは、実はとても苦手なんである。
しかも、こちらからは学生さんの顔が見えない。正直言って、とても困った!
顔って重要です。つまんなそうな顔してるな、とか、笑っているな、とか、困ってるな、とか、食いついてきたな、とか、あ……落ちそう、とか、ふだんは、聞いてくださる学生さんの顔が時計がわりになっています。みなさまのお顔見て、こちらは話のテンポを測っており、内容も厚く盛ったり、遠くに飛んだり、ということを自然にしている。ということが、よーくわかった。
用意していた話は38分で終わってしまったのを覚えています。
「チャットで受講生から質問が来ます。それにけっこう時間取られますから」と、事前にうかがっていたのですが、来ました。質問。それもとてもありがたいご質問。質問くださった方、ありがとうございます。救われました。
「タイポグラフィーに興味があるのですが、どんな勉強をしたらいいですか?」
授業ではちゃんとご紹介できなかった、自宅でできるタイポグラフィー勉強法。お答えしましょう。それは、本を見ること。
ただ読むだけ、見るだけより、もっと効果的な勉強法があって、それは、本に書いてあるかっこいいデザインをそっくりそのまま、トレース(なぞる、上から写す)すること。紙をスキャンして、パソコンに取り入れて、似ているフォントを上から当てアウトライン化し、後から足りない部分やずれている部分を修正する。フォントが見つからない場合は最初からパスでなぞる。ものすごく時間がかかるのだけど、これはいちばん、目にも手にも脳にも効きます。
【お手本が載っているおすすめ参考書】
*フォントの歴史やバックグラウンドを知ると、受けている感じの理由が何となく理解できるようになります。書体と親しくなると、使えるようになります。読み物としても楽しい。
きれいな欧文とデザイン
*マンガやラノベのタイトルがお手本なので楽しい!コンビネーションのティップスが身に付く。和文フォントは高価で手に入れにくいのですが、そのへんの事情説明も載っています。
書体の研究
【フォントを探すときにすごく便利な助っ人サイト】
フォントガレージ
でも、いちばん早く上手になるには、なによりも、よねのクラスにちゃんと時間どおり出席して、ばりばり宿題を出すこと!……なんちゃって!