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しがみつかない生き方
「スコティッシュダンス」の発表会。正式のパーティーでは「男性はタキシードにタータンのスカート、女性は肩の出たイブニングドレス」を着るそう。踊るのはいいこと。踊れ踊れ、踊るのじゃー(踊っているのはよねでなく、よねの母・73歳+仲間)。
10月だったと思う。仕事に向かう電車で雑誌「アエラ」の中吊り広告を見た。「カツマーVSカヤマー」。
勝間和代と香山リカの対談のキャッチコピーでした。よねはホームに到着するなりキヨスクに直行し、雑誌を購入したよ。2009年よね杯、ベストコピー賞をあげます。
精神科医の香山リカが、「勝間和代を目指さない」と自著「しがみつかない生き方」(幻冬舎新書)に書いたことを受けての対談記事だった。
「年収600万円を目標にしろなんて、無責任に読者をあおるな。勝間さんが言った数字を目指して追い込まれ、うつになって心療内科にかけこむ女性が最近すごく増えている」と、香山が勝間に噛みついている。
勝間はあえて過激な反論をせずに、打たれっぱなしになっていた。苦し紛れに「うつが増えているのは政治が悪い」、それと「一部の読者は誤読している」と弁解している。
対談に応じた勝間は偉い。ピンチのときの態度にやっぱり頭いい人だとまたまた感心した。香山も質問がねちっこくてうまい。
ぜんぜん別のフィールドで働く2人をがちんこで対談させる、という企画を立てた人はものすごい切れ者だと思う。しかし、かなり意地が悪い企画でもある。勝間和代のファンと香山リカのファンはかぶっているのだ。
勝間は「決められたパーツの一つになるんじゃなく、自分で自分に合った形に変わろう」と言っているだけだし、香山は「完璧に納まる場所をいつまでも探すんじゃなく、とりあえずのポジションに納まって適当にへらへらしていればいいのだ」と言っているだけだ。
どちらの言い分も時代を動かしている。たくさんの人の助けになっていると思う。