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印鑑がいらないってすごい 電子申告の星2
今朝、うぐいすの声を聞いた気がした。咲いていたうちの庭の桃。にほんむかしばなしのテーマがこころの中に流れる。いいな、いいな、にんげんっていいな。
電子申告の巻、最終回です。
うんと経理や税金に明るい人と、最初から税理士さんとかに会計を任せることの出来る人以外は、きっと今年のよねと同じような険しい道を歩くかも。しつこいかなあとも考えたけど、電子申告の一部始終を書いておきます。時間がもったいない人のお役に少しでも立つかもと思って。
利用してみた感想は、宣伝で歌われているような簡単なものではなかったです。きっと税務署で働く一部の人にとっては、少しは便利なんだろうけど。利用する側からしたら、時間かかり過ぎ+面倒臭さ三倍。プラス1210円の出費。現在のところは手書きのほうが、窓口で行列したとしても、ずっと効率いいです。お忙しい人はやめましょう。というか、このままの面倒臭さであれば、何年たっても日本国の申告の完全電子化は広まらないと思う。
しかし、すばらしいなと思う部分もある。
だいたい、納税の書類なのに印鑑が一カ所も押すところがないってのは、すごいことだよ。電子申告では、源泉徴収票や保険の支払い証明、領収書などの書類の提出を省略できる。記録の紙を一片たりとも提出していない。だが、還付金が戻ってくるのだ!これって、全国の人が独りでできるようになったら、すごい量のペーパーレス。うまくいけばすばらしい物だと思うが、初期の準備にこれだけの手間がかかるとは。どうにか直していただきたいものである。
さて、続きです。よねはカードリーダーをわざわざ買いたくなかったので、青色申告会に出かけた。3月6日の午後1時。受付を済ませると電子チームはノートパソコンが4機置いてあるがらーんとした部屋に案内された。
前のブログで述べたブルーリターン先生の他には、大柄で白髪のおじさんが青色申告会のブレーカーを着てじっと座っている。奥の明るい窓の横におじさんの席が作ってある。おじさんはおそらく70代。旭山動物公園のシロクマくんみたいだ。よねが前に働いていた会社の総務部長に少し似ている。
まずは、ブルーリターン先生の指導で作成した決算書をUSBにコピーして、シロクマ部長のパソコンにデータを移す。
既にマシンは国税庁のサイトと接続し、初期設定を終えてあった。いよいよ電子申告をするのだ。
よねは自分で申告、してみたかった。いちおう、「じぶんでやりたい」リアクションはしてみた。ところがシロクマ部長はモニター正面の席からどかない。
シロクマ部長はキーを1文字1文字入魂して打っていく。おそらく、街のパソコン教室か「生きいき大学」にでも行って、キーの入力方法を覚えたばかりっぽい。「東京」を「冬期用」と打ち間違えるよねの母とどっこいどっこいの実力と見た。よねの名前を紙を4回も見直して変換してくださる。慎重なのは良いことだ。けど、暗証番号まで、シロクマ君が打ち込んだら、暗証番号の意味ないだろー!
とうとうシロクマ部長はおしまいの送信ボタンを押すまで、キーボードとマウスのイニシアチブを譲らなかったのだ!
キーボードを前にして困っている人が横にいると、放っておけないのがよねの悲しい習性である。横の椅子で、モニターをはらはら見つめ、「はい、Shift押して、そうそう!」などと、自然にサポートしている自分が悲しかった。(うえーん!)
本人確認に何面もの画面を通り抜けなくてはならなかったが、いったん入ってしまうとモニターの中では、先の会計ソフトで作成したデータがまるまる確定申告のフォームに転記されている。数字の間違いや書き直しの心配か皆無。初心者にとってはとてもうれしいかも。
来年はシロクマのいない日を狙って来よう。そいで、自分でやってみよう。そのうちに、カードリーダの値も下がることであろう。そしたら自宅でやってみよう。
シロクマ部長に、途中経過と登録した画面と送信結果をプリントアウトしてもらった紙束をいただいて、よねの平成20年度の確定申告は無事、終了した。(おわり)