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なんかものすごく仕事しているのだけど進まないわけ

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赤い皮はワックス。貯蔵用の2番目の冷蔵庫から発掘されたチーズ。4年越しで熟成してた(忘れてた)ものを思い切ってカット。本来はしっとりしているはずのエダム(オランダ産)なのに、発酵が進みすぎてほろほろくずれる状態に。ぷーんとチーズ臭。死を覚悟して口に入れると……!@u@!!。この物語はまた後日ね。
 To doリストの優先順位、この夏からずっと1位に居座り続けたサイト作りがひとつ、やっと終わりに近づきました。もう何をしていてもずーっと気になっていて、いつも眉毛の上あたりにどんよりとどまっていた案件。途中どんでん返しがあったりして長引いてました。
 スタイルシートを使って組んだシンプルなサイトをご提案申し上げて途中まで進行していたのでしたが、クライアントさんからのご希望でFLASHのサイトに進路変更。サイトを作る側からすると、FLASHサイトにはあれこれ玉に傷な点があり、あえて、提案しなかったのだけど。
 電話で「ふるふらっしゅで」と、クライアントさんからFLASHさん名指しで。普通の人の目に、いまや止まっているサイトは「古く」、動くサイトは「新しく」映るらしい。普通の方が「ふるふらっしゅ」という言葉で普通に注文してくる、というのが、なんだか不思議な気がした。
 「フルフラッシュ」とは、FLASHというアニメを作るソフトでボタンからビジュアルから、記事から、全部を作っていったサイトのことです。いろんなからくりや動きを盛り込める。音も付けられる。が、ソースはとても複雑な構造になるため、チームでの仕事には不向き。作った技術者本人だけが全てを管理し維持し続けなくてはならない、という、欠点があります。
 サイトって作りっぱなしじゃなくて育てるもの。たとえばお手入れ、というときに、半年以上昔に描いた仕掛けの仕組みを思い出すのは、おそらくすごく時間がかかるだろう。メンテがきつい、という理由で、部分的に動画を使うことはあっても、フルフラッシュサイトを仕事で提案するのは避けてきたのだった。
 ところが。始めてみたらば、楽しくてしかたない。作り込めば作り込むほど入り込んでしまったのだ。
 一枚一枚の場面を描く楽しさもある。それから、時間をずらして画像をふわっと暗くしたり、ぱっと場面を切り替えたり、映画を作るみたいな作業も楽しい。それもあって、やってもやってもぜんぜん先に進まなかったのである。
 サイトを作りながら改めて実感したのだけど、このFLASH、とてもグラフィックデザイナー向きのツールなんだな。
 と、思っていたら、お世話になっている学校のグラフィックデザインのカリキュラムに、今まで教える範囲になっていなかったFLASHのパートがかなりの食い込みで組み込まれることになっているのを知る。
 紙の仕事自体が減る一方で、デザインおたくが生き生き表現していける世界って、やっぱ、ここなのかもなーFLASH。あー、でも、はまってしまうだけに、入るの、怖いなあ。