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失業者だったときの話2
年末になると毎年、お菓子メーカーにお勤めの知り合いからうれしい贈り物をいただく。キーボードくらいある特大板チョコ。味もすばらしい。 就職活動の時期に、フリーの仕事を回してくださる方もいた。初めてのオファーは、「市町村合併する東北のある町の住民に配布するための資料を作成する」という内容のデザインでなく、ばりばり、ライターのお仕事だった。わたしがブログを書いていたので、「みどりちゃんならできるわよ」と声をかけてくださったのだ。
真夏で別の会社の面接の帰りだった。ドリス・ヴァン・ノッテンの白いブラウスを着て、シルバーのイヤリングをして指示された新富町の大広告代理店子会社に向かう。電話をいただいた時点ではまだどんな仕事内容かという具体的な内容もギャラも明らかにされていない。仕事の内容を早口で説明され、500枚くらいの厚みのあるA4の資料をどさっと渡された。「んで、いつ現地に入れますか」といわれてのけぞった。最後に「いくら欲しいですか」とその場で聞かれて、どういう金額を言えば正解なのか、まったくわからなかった。ひゃー。フリーになるってこういうことなんだ。
せっかくのお話をお断りするしかなかった。情けない思い出。
現在はいろんな方の転身をお手伝いする側の仕事をしていているが。よねも「失業者」だったんだよ。会社辞めた人が通る道を一歩一歩、トレースしたことがあるってのは、かなりな財産の体験である。
失業保険をいただくのって、会社員のときはすごい憧れだった。会社やめたら、こんなことをしよう、あんなことをしよう。あれこれ夢想してたが、会社勤めながらでもできることがほとんどだよ。失業保険をもらうのって、じつはそんなに楽しいことじゃなかったな。会社辞めるとその日から未来が心配になり、とてもじっくり勉強なんかに打ち込む心境じゃあなかった。貯金が少なくなるって、とてつもなくやーな感覚。
会社員であるうちに、英会話学校もビジネススクールも行くべきだし、必要だと思う資格もとっておくべきだと思う。
転職しようって人は、今日からちょっとクールになれ!と言いたい。今の業務もいずれ他の人に振らなきゃならないんだから、なるべく在職中に仕事内容を整理して(他人に押し付けられる部分は他の人に振るってこと)早く帰る時間を作ろうよ。つまり、今あなたが「この人許せない!」とか思っている「無責任な人」「自分勝手な人」みたいに、日によっては定時がきたら、けじめつけて、さっさと帰る人になる必要があるってこと。
次の仕事も会社員のうちに決めておくべき。人材を求める人がハンティングしたいのは「使える人材」であって、「失業者」では決してない。
どうせ転職するんなら、「格下げ」でなくて、いい転職しようよ。「仕事の内容」か「給料の額」か「会社の格」か、どれか一つは上る転職。道をチェンジしたいなら、会社辞めてからでなくて、今日から、変革に取り組むべき。断固。