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年賀状のデザイン
やる気がでないときは仕事も勉強もしない。体力をつけにジムに行く。たっぷり筋肉を動かすと翌日はみごとに筋肉痛。足や腕が痛んで歩くのがたいへんになると、心の痛みはどうでもよくなり、仕事をするしかなくなる。やってごらん。
よねは、他社様からのご依頼以外の、自分の年賀状は「手作り」「手書き」にこだわっています。コンビニとかでも、すてきなイラストの年賀状が売ってますし、パソコンに住所を一度入力すれば、宛名の印刷もあっという間にできる昨今、時代に逆行しています。ほんとばかみたいなのですが。人さまからいただく年賀状は、パソコンの出力であっても、ちっとも嫌だと思わないのですが、自分が出す分は、手書きの住所でなくては、なんだかだめな気がするのです。過去に、長い間、正月用にすごい大量のダイレクトメールをデザインして、それを年賀状と同時に送りつける、という仕事を担当していた時代があるので、宣伝物と自分のものとは一線を引きたいという気持ちが、いまだにどこかに染み付いているのかもしれない。
絵柄面やこちらの住所はさすがに印刷しますが、必ず手づくりの風合いを持たせるための工夫をしています。ここのところ20年くらい、シルクスクリーンにすることが多いです。もともとプリントゴッコという、家庭用の印刷機を愛用していたのですが、プリントゴッゴのインクだと、濃くがでないのが気に入らなくなって、シルクスクリーン用のインクとスキージ(インクを広げるゴムのへら)で刷ってみたのが、始まり。
毎年、自分で版を焼いて、自分でインクを練って、一枚一枚、一色一色、手刷りで色を入れてきました。3年くらい前から、銀座の伊東屋さんは、シルクのインクや溶剤を置くのを止めました。材料が手に入らなくなり、自宅で刷ることができなくなりました。今は知り合いのシルク工房さんのお世話になっています。
制作には下絵制作も含めると、けっこうな時間がかかります。忙しいときは、たいへんよい心の栄養タイム。あまのじゃくなよねは、忙しいときほど、反対のことをするとなんかすっきりして、楽しくなる、という、ばかな感覚の持ち主。しかし、あと何年、こんなスタイルを続けられるのでしょう。
今年もシルクスクリーン工房さんのスケジュールを確認したので、本日は版の下絵をデザインしました。来年の干支はねずみです。チュウ。