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さて、本の修復とは、果てしない作業です。
写真のように、表紙を外した本の折丁(二つ折になった紙の一束一束の)と折丁をつないでいる糸を切る。
一枚一枚の紙の状態にもどしていくわけです。
折り目のところにこびりついた、かぴかぴに乾いてくっついている糊は、ナイフで地の紙を傷つけないように削ってはがしていく。
途中、大きく破損したページがあれば、和紙で穴や切れ目を貼って修復していく。虫とか、お菓子のかけらとか、消しゴムのかすとか、ページの間にはさまったいろんなものも、きれいにこそげ落としていく。しみはしかたないので放っておくけど。、修復家のなかにはシミを一つ一つ抜いていく技術をお持ちの方もいるそうです。

今日中に終わらせよう、なんて焦ったらだめ。びりりとぺーじが破れる。細かくて果てしない作業だけども、集中するとけっこうおもしろい。
この本、のばら社の「図案の手帖」は、とてもポピュラーなイラスト集だったらしく、よねが作業する手元を覗き込んで「あ、懐かしい、この本、うちにもある!」とおっしゃる方がけっこういた。