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元旦にしたこと
「たかいー(ちゃらちゃらちゃ!) はやいー(ちゃらちゃらちゃ!) っも のれーええる」(音楽もとうぜんある)100パーセントこどもの気持ちで乗っていたときに浮かんできた歌。「たかいー」という部分は運賃がばか高いという意味ではない。高いところを走るのは、歌にしたいくらい、気持ちいい。
本日元旦は今年初の散歩にでかけた。カメラを持って。モノレールの下の道を駅に向かって進むと、ごおーっという音とともにモノレールが通り過ぎていく。
カメラを向けたが、けっこう難しいのだ。街路樹がかぶらないところとか、太陽がまぶしくない場所、などと足場を選んでいたら、けっこう時間がかかった。おまけにシャッターのタイミングが取りにくい。モノレールのないフレームでシャッターを押す練習を何度かして、次のモノレールを待つことになった。散歩中断。風が冷たくなってきた。鉄道の写真を撮りたい人って、きっとこんなかんじで電車を待つのだな。撮り鉄たちの気持ちがなんかわかる気がした。
毎日乗ってもう何年にもなるが、いまだに、飛行機や特急電車や馬の背中を抜いて、よねの乗り物ランキングナンバーワンの座をキープし続けている。
このモノレールはぶら下がり式である。ぶら下がっていることはもちろん、中に入ると見えない。だが、きっといつか落っこちるんでないかというスリルはかなりのやなかんじである。人が歩くと下には車輪がないから、「ぼくっぼくっ」と、足音がやけに響いて、不気味な感じを高める。外から聞くと「がらんごろん」の音が中に乗ると「ぎしぎし」に変わる。内部は普通のバスくらいの幅しかない。ちゃちい。道を走っているどっかの街の路面電車なんかと同等のローテク感で、社内放送は運転手職員のそのまんま、素のしゃべりだ。
高度がやたらあるわけではない。都内の高速道路やら高いビルがある都会だったら、普通の現象に感じるだろう。首都高だって京葉線なんかだもっと高いところを走っている。ところが、このモノレールは「千葉」を走っているってことで重要な意味を持つ。
日常的な日本の田舎都市の少しだけ上空は鳥たちだけの領分だった。そこを自動車より速いスピードで駆け抜ける。昭和に開発された古びた日常レベルの家の屋根や庭を空側から見るのだ。しかも、下がない。この不思議感は、そう、遊園地のアトラクションと同等の楽しさだ。
千葉市民はこのわっくわくの乗り物に毎朝、まじめな顔をして乗って会社や学校に行き、すらーっとした顔で仕事を済ませ、また楽しい、わーい!な乗り物に乗って家に帰る。すべりだいをすべりおりて会社に行くのと同じくらいに、まったくふざけた現象だ。が、そういうおふざけの感じはたまらなくすてきだと思う。
他県、他市在住のかたは機会があったらぜひ、乗ってみて欲しい。できたら千葉みなと駅から千城台駅までの約30分のコースを全線体験することをお勧めする。からすやすずめの視点が体験できる。