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23 oktober 2006
宇宙のいちぶ
千葉の名産はピーナツ。JR千葉駅前ロータリーをぐるりと囲むポールの先っちょなんだが、いちいちピーナッツなのでちょっとおかしい。けっこうかわいいと思う人が他にもいるらしく、何個かはだれかに持ち去られている。
2006年10月時点、よねは、デザインのカレッジとビジネススクールと大学と、それぞれ種類と学ぶ人の年齢や職業が違う場所で、だいたい同じソフトのオペレーションやグラフィックデザインの基本について授業をしている。学校によって、進行も理解度もまるで違う。一緒の授業内容だとしても兼用できない。つらいところでもあるが、仕事としてはたいへんおもしろいところでもある。毎週月曜日は、学校の先生業の準備日。教材を準備したり、提出作品をチェックしたり、けっこうすること満載です。大学やデザインカレッジでは、後期の中盤戦。作者の顔と名前が頭に入ってきたので、生徒さんの顔を思い浮かべながら毎回、番組シナリオ書いて挑んでいます。
授業は1コマ1時間半で、よねの担当する実習系の授業は1回戦が2コマ続きなんだけど、3時間っていえば、ちょうど予告&長い映画1本分。バレエやコンサート、ワンステージ分。内容が悪いと、受けるほうにとっては「地獄」になる。
「いいライブ見た!」くらいの充実度を感じてもらえるように、あと、習ったことが体に残るように、ぜったいに必要なことを確実に取っていっていただけるよう作戦を練る。
毎回、思いもかけないハプニングはあって、ときには、ミュージシャンでいう「歌詞を忘れる」「曲目を間違える」「ハプニングに動揺して音が外れる」的な失敗もあるのだけど、うまくいった授業の反応はとても素早く、強力。
デザインって手を動かさなくては上手にならない。よね先生は心を赤オニにして宿題をばんばん出すのだが、本気の授業ができた後は「本気出してる」作品が帰ってくる。
本日も大学の生徒からの宿題を仕事場のパソコンで開けた。チェックしながら、ひとりで拍手喝采!。物つくりに「開眼!」みたいな作品が混ざっている。この瞬間「宇宙級」のブラボーなのよ。デザインや歴史の輪廻転生のわっかの一部に加われたみたいな気がする(おおげさだけどほんと)。
今仕事をさせていただいている場所はぜんぶ、美術大学とは違う。「親の代からの物作りの家系です」的な、いわゆる「デッサン選抜」の生徒さんが集まっているわけではない。ところが、初めてグラフィック系のソフトを動かして、もの作りのすべを少しでも身に着けた人たちの勢いはすばらしい。特に若い方たちの吸収力たるや、目を見張るものがある。自分を表現する術を身につけて、やがて社会で役に立つ。そのひとたちに基本を教えているって、ものすごい喜び。