巌窟王
イタリアのエルバ島というところに、よねの友だちがお嫁にいった。「住所がわからなくなっても、「エルバ島ジャポネーゼ」と書けば私に届く」というくらい小さい島で、日本人はきっとその友だちしか住んでない。あっという間に友人は二人の女の子のマンマになった。
遊びにおいでよ、と誘われたのだが、なかなか行けない。だのでかわりに、図書館に行って「モンテ・クリスト伯」を借りた。
フランス革命で首切りにあったルイ17世の弟のルイ18世がフランスの王様になっている。その時代の話。ナポレオンとエルバ島が出てくる。
よねは、池田理代子のまんが「ベルサイユのばら」のおかげで、フランス革命にはちと詳しい。子供のときに何回も読み直しているので体の中で歴史がつながっている。が、その後のナポレオンの時代については、なにがどうなんだか、よーくはわかっていなかった。
美術とか建物を見るときに、知っていなければならない歴史の知識がどうもばらばらで、困っていたものだが、「モンテ・クリスト伯」のおかげで、100日政治とかワーテルローの戦いとか、ナポレオンが何回も流された理由がわかってきた。「ベルばらのつづきの歴史」が、なんか頭の中で繋がった。
ナポレオンが流されて、巻き返しの策を練っている場所が「エルバ島」だ。主人公の船乗りは、マルセイユへ船旅の帰り道、人のお使いでエルバ島に寄り道して、幽閉中のナポレオンに手紙を届けるところから物語は始まる。ナポレオンから別の人への手紙を預かってフランスに帰国する。この人は上司の命令で運んだだけなのだが、そのことが原因でつかまり、岩の牢獄の奥深くに閉じ込められることになる。
一巻目を読み終えた。物語にわくわくするのは久しぶり。19世紀のフランスを旅してる。今日は月曜日。残念ながら図書館は閉まっていて、続きが読めない。