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ささやかな人生
秋葉原のイルミネーション。信じられないくらい秋葉原は変わったよ。西池袋→八王子→麹町→銀座に連なる、よねの青春(いや、朱夏かな?)の舞台になって5年が過ぎました。
午後10時11分の快速発車まであと一分のところで地下2階に着いた。東京駅の地下4階、総武線ホームへのエレベーターを駆け下りる。
グリーン車(土、日曜は安売りデーなので特別に乗ってよいルールになってる)チケットの販売機の操作がスムーズにいって、発車ベルにどうにか間に合う。窓際に席が見つかり、座れた。
これっていろんな意味で、幸せの一つなんじゃあないか?
あまりにお腹が空いたので、ちょこっと立ち居よったスタンドバーで、初めて頼んでみたサンドウィッチのクリームチーズがおいしかった。で、つい、追加で赤ワインを注文する。
チーズはもちろん、おいしさが倍増。お店の人に薦められたボジョレーはあまりにもいい匂いで、きれいな色で、香りを楽しんで眺めているだけで、なんだかいろんないい思い出が湧いてきた。
これも幸せといえるんじゃないか?
思い出が繋がり、いろんな楽しい記憶がよみがえる。いろんなシーンの中でいちばん重要なのものは仕事の記憶だ。
わたしがデビューした4分の1世紀前、仕事対象はすべて手で触れられるメディアで、うんざりするくらいの工程と量があった。当時はほとんどが手仕事だった。それだっておもしろい経験だったし、今は今で座る場所とLANとパソコンがあれば、世界中どこにいっても好きな物を作ることができる。
そういうことだって幸せの一つだって言えるんじゃあないか?
上の文章のハテナマークを打ったとたん、ipodの音が急に好きな曲に変わった。目を上げたら、ちょうど電車はわたしの大好きな橋にさしかかるところ。
おかげでいちばん好きな音楽に乗せて、ぷちぷち続いていく光の列と水に映る素晴らしいシーンをしみじみ見ることとなった。
グッドタイミングに運命の天使の笑い声がはじけるのを聴く。これってきっと幸せの一つっていってもいいんじゃない?
これっくらいのことのでうれしくなる。わたしにとって幸せとは、こんなささやかなこと。その連続でじゅうぶんなのではないかな。