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6月の17時

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低くて頭がつきそうな2階展示スペースの天井。1階はバーのカウンター、2階3階は写真専門のギャラリーという不思議な店。20年以上ぶりで足を踏み入れた新宿ゴールデン街。会社員時代、にしむら課長に連れてきてもらって以来だ。よく行く渋谷の道玄坂界隈よりずっと、なんだかすっかりこじゃれて活気ついていた。まえに来たときはもっと猥雑だったのに、まるで「文人!」って感じに(ちょうど、かつての有楽町〜都庁&博報堂までのガード下みたいなイメージ)エイジングしていてびっくり。いや、若く生まれ変わってるのか。
 今、使っているマシンの時計の声の設定はヴィクトリアさん。「It's seventeen hours」とエーゴで時を読み上げてくださる。作業に夢中になると時間を忘れるよねに、このかけ声はありがたい。
 6月だというのに、湿気がない。半袖でいると、うっかり風邪をひきそうになるほど寒い。ヨーロッパの6月みたいだ。
 とくに、夕方の午後五時ごろがいちばん西欧臭い。
 急がないと店がしまっちゃうという時刻なのに、ぜんぜんまだ明るいじゃん。反対に言うと、まだ明るいのに店しまっちゃうの?的な夏の白夜の夕方の感じがいちばん強くなる。「まだまだ照らしまっせー」って感じで太陽の光は白くてまぶしい。風景は真昼間なのに、建物や木々の影は長い。そのせいか?
 伝わるだろうか、今年の6月の午後5時。「仕事ひとまず終わったんだけど、まだ歩き回る時間がたっぷりある」的、満ち足りた幸せ感。人にたとえると、「年金あるけど、体はだんぜん冴えてる、もうひとっ働きするぞ65歳」みたいな余裕の感じ。